花言葉（1）

マーガレット。

スイートピー。

チュｰリップ。

カーネーション・・・春の花屋さんには、色とりどりの花が並んでいる。

それぞれどんな花言葉があるのだろう。

例えばマーガレットは[恋占い]花ビラを一枚ずつちぎってゆく恋占いにぴったし。

スイートピーは[門出][別離]。花の形が、飛び立とうとする蝶の姿に似ているかららしい。

どこで、何時頃から始まったのか。

春山行夫薯[花言葉 花の象徴とフオークロアー（平凡社）]によると、場所はトルコ。

文字や言葉によらず花を贈ることで花に込められた意味を相手に伝える風習があったという。

18世紀、トルコに駐在していた英国の外交官夫人が、それを母国の友人に紹介し、欧州に花言葉が伝わったらしい。

[花言葉と贈り方]（同文書院）を監修し花言葉に詳しい中島祥子さんによると。

花言葉が最も盛んだったのは19世紀の英国。女性の教養として市民階級にも広がった。

花言葉の由来で一番古いのは、ギリシャ神話や聖書のエピソード。

例えば[うぬぼれ]という花言葉を持つ水仙。

ギリシャ神話の美青年ナルキッソスが泉の水面に映る自分に恋をし、思いが叶わず死んでしまう。

[ナルシスト]の語源だね。

その後に咲いた花が水仙だという。

他にも、詩や戯曲、歴史的事件、おまじないから、花の形といった植物学的な特徴まで、由来は様々なようである。

 

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