輸入に頼ると、環境に負荷をかける

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日本のように食料を輸入にたよる国は、フードマイレージが高くなります。フードマイレージが高い国は、地球温暖化の原因といわれている二酸化炭素の排出量が多くなり、環境に負荷をかけると判断されます。また地球温暖化が進むと海面上昇や異常気象の影響などで農作物の収穫被害にもつながります。
さらに、輸入に頼ることは、環境に負荷を与えるだけでなく、海外も含めた食料・水の問題にも影響しています。

地球上の64億人のうち、発展途上国では8億人以上の人々が慢性的な栄養不足に陥っていると言われています。実際には、世界中のすべての人に毎年300kg 以上の穀物がいきわたるだけの穀物が生産されているそうですが、なかなかそれがうまくいきわたらないのが現実です。

その理由の一つとして、先進国のように経済発展し肉食需要が高い国では、消費する穀物のおよそ70%を飼料に回しています。しかも飼料となる穀物はほとんど輸入に頼っています。たとえば牛肉1kg を生産するのに約11kg の穀物，豚肉1kg では7kg、鶏肉1kg では4kg，卵1kg では3kg の穀物が消費された計算になるといわれています。
また世界のすべての人が日本人並みの生活をするためには，地球が2.4 個必要になるとの試算もあるそうです。

「うちでは、国産のお肉しか食べていないわ」と思っている人もいるとは思いますが、日本で育てられている畜産の飼料のほとんどが海外から輸入され、輸入飼料で育てられた畜産物は自給率には換算されません。

私たち日本人も、お肉をたくさん食べることで、大量の穀物を消費しているのです。しかも日本では、年間で約1900万トンもの食品をゴミとして捨てているのです。2,000万トンは発展途上国の 7000万人以上の人々が１年間食べられる量に匹敵するそうです。
また家庭ではその約半分の1000万トンを捨てています。家庭から出る残飯を食品価格に換算すると、年間約3.2兆円にもなるという試算もあります