蕎麦を食べる習慣

蕎麦を食べる習慣は古代以来の伝統を持つが､江戸時代以前は､蕎麦粉に水を加えて団子状にした蕎麦がきに汁を付けて食べるのが主流であった｡江戸幕府が成立して間もない１７世紀中ごろ､繋ぎに小麦粉を使う製法が伝来し､細くきった麺を汁に浸して食べる蕎麦切り､現在のざる蕎麦が生まれた｡１８世紀の中ごろには､蕎麦を入れた丼に汁をかけるぶっかけ蕎麦が手軽さもあって人気を博し､寛政年間（1789～1801)頃には、かけ蕎麦の名称が定着していた｡蕎麦の値段と言えば､寛文４年（1664)以来[ニ八]の語源とも言われる16文が相場｡しかし､幕末期の物価高騰により２４文になると､看板から[ニ八]を削り取る者もいたが[三八]蕎麦の呼称はついに現れなかったという。
ニ八蕎麦てえのはニ八が十六じゃねえんだ｡蕎麦が8分にうどん粉が2分うめえ頃合のニ八蕎麦てえこった｡値上げは仕方あるめえ､文句あんなら公方様に言ってくんな｡・・浅田次郎（憑神]・・

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